不当労働行為とは、労働組合の団結権、団体交渉権、団体行動権を侵害するような反組合的な行為を指し、労働組合法第7条で限定的に定められている6つのことを言います。
労働者が労働組合の組合員であること、労働組合に加入し、若しくはこれを結成しようとしたこと若しくは労働組合の正当な行為をしたことの故をもつて、その労働者を解雇し、その他これに対して不利益な取扱いをすること
労働者が労働組合に加入せず、若しくは労働組合から脱退することを雇用条件とすること。
使用者が雇用する労働者の代表者と団体交渉をすることを正当な理由がなくて拒むこと。
労働者が労働組合を結成し、若しくは運営することを支配し、若しくはこれに介入すること。
労働組合の運営のための経費の支払につき経理上の援助を与えること。
ただし、次の3つのことは不当労働行為に当たらないとしています。
@労働者が労働時間中に時間または賃金を失うことなく使用者と協議し、または交渉することを使用者が許すこと
A厚生資金または経済上の不幸もしくは災厄を防止し、もしくは救済するための支出に実際の用いられる福利その他の基金の対する使用者の寄附
B最小限の広さの事務所の供与
労働者が労働委員会に対し使用者がこの条の規定に違反した旨の申立てをしたこと若しくは中央労働委員会に対し第二十七条の十二第一項の規定による命令に対する再審査の申立てをしたこと又は労働委員会がこれらの申立てに係る調査若しくは審問をし、若しくは当事者に和解を勧め、若しくは労働関係調整法 (昭和二十一年法律第二十五号)による労働争議の調整をする場合に労働者が証拠を提示し、若しくは発言をしたことを理由として、その労働者を解雇し、その他これに対して不利益な取扱いをすること。